成瀬由紀夫コラム ことのは道中記

『アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音』

2010年5月12日

中国語の学習をスタートしてから2か月近くたった。週に一度2時間のレッスンを受けて、それを吹き込んだMDを繰り返し繰り返し聞くというスタイルで学習を続けている。外国語を習得する最大のポイントは繰り返しにあるので、とにかく何度も何度も聴くようにしている。本当は100回でも聴きたいところだが、なかなか時間がとれない。社会人の語学学習はいかに時間を確保するかが最大のポイントだと痛感している。

参考書には先生からいただいたテキストのほかに『アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音』(日下恒夫、アルク)をつかっている。じつはこの本に出会ったことが中国語学習をはじめる大きなきっかけにもなった。

これでも外国語教師の端くれであるから、中国語をマスターするには発音の習得が最大の鍵であるぐらいのことは最初から予測できた。問題はそれをいかに行うかなのだが、その際の最大のポイントとなるのが良質のテキストブックを見つけることにある。

初心者の場合にはテキストがよいものでないと学習効果がまったく上がらない。なにしろ初心者には右も左もわからない。すべてテキスト次第である。そしてこの場合の「良質」とは、客観的にみて優れたものであることと同時に、自分にとって相性がよいことでもある。上記の『アタマで知り、カラダで覚える中国語の発音』は、私にとってこの2つの条件を見事に満たすものであった。

まず客観的な内容だが、学問的水準が高く、さらに日本人の視点が十分に盛り込んであるので、誰もが高く評価するのではないかと思う。いっぽう個人的相性のほうだが、これは意見が大きく分かれそうである。一言でいえば、とにかく理屈っぽい。そして、どこかエラソウである。ときどきジョークを試みるのだが、あまり成功しているとはいいがたい。

つまりこの日下さんという関西大学の先生、どうやら私のお仲間らしいのである。そうした親近感が、私との相性をよさを生み出していると思われるが、しかしこうした甘みよりも苦味のほうが勝った「大人(オヤジ)の味」を好む人が、それほどたくさんいるとも思えない。おそらく、あわない人は見向きもしないのではないか。

いずれにしろ、私は日下さんのご指導のもとに時間をみつけては中国語の発音練習にはげんでいる。中国語の音節の数は410.ほど。日本語の音節数がおよそ100なので4倍である。それでも英語のように音節数が1000を優に超える言語にくらべれば楽なもの、それで難しいというのなら中国語をマスターしようなどと思いなさんなと、日下さんはおっしゃる。まことに、ごもっともである。

中国語の410の音節については日下さんがお勤めの関西大学の中国語学習サイト「オンラインチャナナ」(http://we.fl.kansai-u.ac.jp/on-china/learning.html)ですべて聴くことができる。ご興味のある方はいちどお聴きになってみてはいかがだろうか。

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