「あんたはさっきから誠意誠意と言っているが、誠意って何かね?」

2011年11月30日

ご存じテレビドラマ『北の国から』のセリフ。純が、東京で女の子を妊娠させてしまい、女の子を育てている叔父のところに五郎と純が誤りにいったところ、その伯父が五郎に向かっていう言葉です。ちなみに叔父は菅原文太が演じました。

さて英語です。今回は2つ、例文を挙げます。

You repeat that you deal with it with sincerity.
But what is the sincerity of yours?

You repeat that you deal with it in good faith.
But what is the faith of yours?

「誠意」の訳語にはsincerityやfaithのいずれかがよく使われますが、この2つともに日本語の「誠実」とは意味のずれがあります。

sincerityは「行動を言葉が一致していること」を意味します。ただしそれ以上のことを積極的に意味するわけではありません。

faithは「ある信仰・信条・約束などを固く信じて守り抜くこと」を意味します。非常に強い精神性をもっていますので、キリスト教の世界では「教義、誓約」などという意味に用いられます。

sincerityを使うと、五郎が言行を一致させるといったところ、叔父が言行一致とはどういういうことかと詰問しているようにとれます。このあと五郎は「誠意のあかし」として100万円を叔父に届けるのですが、叔父は受け取りを拒否します。その100万円を叔父は「誠意のあかし」とみなさなかったのです。

一方、faithをつかった会話をキリスト教的にいえば、五郎が誓約したところ、叔父がその「誓約」の意味は何かと問い返しているともとれます。

そもそも「誠意」とはなんでしょうか。信仰や信念に背かないこと?言行を一致させること?もっと別のなにか?今回の日英翻訳のポイントはどうやらそこに突き当たるようです。

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