「いいか先生、これだけはいっとく。どんな科学のちからでもな、人間が乗り越えちゃいけねえことだってあるんだ」

2012年6月9日

「火の鳥 復活編」で、宇宙での人身売買をおこなっている悪党が、二人の人間の体を完全に合体させてしまったマッドサイエンティストに向かっていう言葉です。いまでこそ臓器移植は一般的ですが、手塚がこの作品を描いた1970年には、まだほとんど実施されていませんでした。日本ではこの2年前に札幌医大の和田教授が初の心臓移植手術をおこなって大きな社会問題となっています。

 

手塚自身は科学の暴走を強く懸念していました。『鉄腕アトム』について手塚は次のように述べています。「『鉄腕アトム』が私の代表作とされ、私が未来は技術革新によって幸福を生むというビジョンをもっているように思われ、たいへんに迷惑しています。アトムをよく読んでくだされば、ロボット技術をはじめとする科学技術がいかに人間性をマイナスに導くか、暴走する技術がいかに社会に矛盾を引き起こすかがテーマになっていることが、わかっていただけると思うのです。」

 

いま手塚が生きていたならば、福島の原発事故を受けて、どのような作品をつくりだすのでしょうか。

英語です。

 

Listen, Doc. I will tell you one thing. We have some fields that we must not step into, no matter how advanced our science is.

 

I will tell you one thing.=「ひとつだけ、いっておきたい」という意味でよく使われます。でもこのあとには必ず大事なことを述べなくてはいけないので、むやみに使うわけにはいきません。

must not step into=踏み込んではいけない

no matter how…=たとえ…であっても

<今日の出題>

「六等星は小さく見えるけれど、それは遠くにあるからだよ。実際は一等星より何十倍も大きな星かもしれない。世の中には六等星みたいな人がいくらでもいる。」

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