「これだってご遺体だよ。生きものが生きもの食って生きてる。 死ぬ気になれなきゃ、食うしかない。」

2011年11月24日

納棺師をテーマとした「おくりびと」(2008)のセリフです。同作品は米国アカデミー賞外国語映画賞と日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した名作です。このあとセリフは次のように続きます。「食うなら美味いほうがいい。」(大悟にも白子焼きを奨めた。)「美味いだろ?」「美味いっすね」「美味いんだよなあ、困ったことに・・・」。うーん、そのとおり・・・。

さて英語です。

This is a corpse, too.
A living thing has to eat another living thing.
We cannot help doing it unless we want to die.

corpseは「死体」。もとはラテン語のcorpus(体)ですが、それが古フランス語(cors)になって、それから英語の語彙になりました。基本的に人間の死体に使う語ですが、ここではフグの白子を「遺体」(corpse)と呼んでいます。たしかに、魚も肉もぜんぶ「遺体」といえば「遺体」ですね。

has to eatのhave to「客観的に観点からして食べなければならない」の意味。must eatだと「主観的な意見として食べなければならない」という意味になります。つまり「個人的にそう思う」場合に使うのがmust、「誰もがそう思う」場合に使うのがhave toです。

ここのWeは「一般総称のwe」と呼ばれる使い方。Youも一般総称に使えますので、ここはWeのかわりにYouでもOK。

cannot help…は「~せざるを得ない」。Unless…は「もし~しないなら」。

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