「そんなん 覚悟のうえじゃないんかね? 最後のひとりまで戦うんじゃなかったんかね? いまここにまだ五人も居るのに! まだ左手も両足も残っとるのに!! うちはこんなん納得出来ん!!!」

2012年5月14日

今日のこの言葉を知っている人はおそらくいないことでしょう。こうの史代のマンガ「この世界の片隅に」の主人公の二十歳の女性“すず”が1945年8月5日の玉音放送をきいたあとにいったセリフです。すずは、米軍の爆撃で一緒にいた姪を死なせ、自分も右手を失っています。

すずは、自己主張しない典型的な昔の日本女性として描かれていますが、このときばかりは周りのみんなが諦めるなかでただ一人、降伏は絶対におかしいと主張します。多くの大切な命を失ってきたではないか、一億総玉砕だといってきたではないか、みなそれに反対しなかったではないか。なのに、なぜ降伏するのか、と。

こうの史代は2004年に「夕凪の街 桜の園」で文化庁メディア芸術祭マンガ部門最優秀賞を獲得し、2009年にこの作品で同優秀賞をとっています。いずれも名作ですので、ぜひ読んでみてください。

さて英語です。

“We are determined to undertake any hardships, aren’t we? We must fight to the last man, mustn’t we? We are still alive here, not one, but five. I have still the left hand and the two legs. No. I never accept it!”

be determine to…=心にきめる、覚悟する。have determined to…ならば「決断した」行為そのものを表わしますが、be determined to…は「覚悟している」心的状態を表わします。

undertake any hardships=苦難を引き受ける

fight to the last man=最後の一人まで戦う


<今日の出題>
「あいまいで不透明な問題などというものはない。あいまいで不透明と考えるのであれば、それを個々の課題に落とし込み、課題ごとの方策を考えていくことが肝要。」

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