「北へ帰る人の群れは誰も無口で 海鳴りだけをきいている」

2011年10月28日

名曲中の名曲「津軽海峡冬景色」の一節です。作詞は阿久悠。作曲は三木たかし。資料によると「津軽海峡冬景色」というタイトルとメロディが先にできていて、それに阿久悠があとからこの詞をつけたとのこと。信じられないほどの高度な言語力です。言葉づくり職人の一人として、このレベルに少しでも近づきたいものです。

さて英語です。

There’s no word in a crowd returning to the north.
They are just listening to the roaring of the sea.

wordには「話、談話」という意味があります。A man of many words(おしゃべりな人)、a man of few words(無口な人)という使い方です。

crowdは人間の群れ(群衆)。英語では「群れ」を表す表現がたくさんあります。まずベーシックな表現がgroup、一緒に生活する家畜や動物の群れはherd、一緒にぞろぞろ移動する動物の群れはdrove、猟犬やオオカミの群れはpack、飛ぶ鳥の群れはflight、羊やヤギやアヒルなどの群れはflock、ハチやアリの大群はswarm、魚の群れはschool、同一種の魚の大群はshoal、ふう!

They are just listening to the roaring of the seaは直訳すると「ただ海の咆哮を聞いている」。「海鳴り」という美しい日本語とはイメージが違いますが、これはこれでしっくりきます。

Categories: 新着情報 日英翻訳1日1題