「当時、一生懸命がやたらと尊ばれた。たんなる一生懸命には何ら価値がないことを為政者は教えなかった。だから国民は一生懸命が価値を持つためには、正しい理論に基づくことが前提条件だということを悟らなかった。」

2012年5月9日

本田宗一郎の言葉の第11弾です。「たんなる一生懸命には価値はなく、それが価値を持つには正しい理論が要る」という本田の言葉に心より賛同します。単なる頑張れ、頑張れの根性論は百害あって一利なし。“正しい頑張り”が価値を持つのです。

けれども、教師であるわが身を振りかえってみますと、生徒さんに向かってなんら正しい方法論も示さずにただ「頑張りなさい」と声をかけたことがこれまでずいぶんあったように思います。忸怩たる思いです。

さて英語です。

In those days, the spirit of working hard was too much appreciated, and the Government didn’t tell the people that hard work without any ground has no value. Consequently, the people didn’t realize that hard work should be based on right theory so as to make the work valuable.

In those days=「当時」。当時とは、おそらく太平洋戦争中のことでしょう。

was too much appreciated=「あまりにも高く評価されすぎていた」

hard work without any ground has no value=「根拠なしの頑張りは価値を持たない」

Consequently=「その結果として」。Accordinglyもほぼ同じ意味。この2つは「プロセスの流れ」としての「その行き着いた先」というイメージです。対して、同じく「その結果として」と訳されることが多いtherefore, as a resultなどは「ある原因の結果として」のイメージです。

so as to… =「~のために、その結果として」。同じ「~のために」でも、in order to…は、その前に述べられたことの目的を示すイメージですが、so as to…のほうは、その前に述べられたことの結果を示すイメージです。ただし通常は、ほぼ同じニュアンスで使われています。そのため、2つの表現の違いが何ですかという英語ネイティブからの質問が、ネット上にはたくさんみられます。ネイティブでさえも区別がつきにくいのですから、私たち日本人がその違いを気にすることはありません。


<今日の出題>
「学問なり技術があるということは立派なことには違いないが、それを人間のために有効に使ってはじめて優れた人間ということができるのだと思う。何よりも大切なのは人を愛する心ではないだろうか。」

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