「朝トレ英語塾」への思い

2011年10月12日

11月から「朝トレ英語塾」がスタートします。英語の仕事をはじめて30年ほどになりますが、いつかはやりたいとずっと思い続けていたプロジェクトです。嬉しさとともに、身が引き締まる思いがします。頑張らなくては。

英語塾をやりたかった理由は、2つあります。

ひとつは、いまの日本の英語教育に対する大いなる不満です。日本の英語教育は80年代にそれまでの文法訳読中心からコミュニケーション中心へと大きく転換したのですが、その結果として日本人の言語能力が向上したかというと、まったくそうではありません。それどころか、日本人の言語力と知的能力は逆に下がってしまったのではないかと私には思われます。

コミュニケーション重視のお題目のもと、それまでまがりなりにも存在していた英語をつうじての言語分析力や読解力の育成という教育目標は、いまや完全に捨て去られてしまいました。そのかわりに、中学や高校の英語教育はたんなる外人ごっこのお遊びの場になってしまったのです。授業のシラバスなどをみてみると、まるで英会話教室です。学校とは、そもそも知的訓練の場なのではないのでしょうか。

いまの日本には、こんな愚かしいことをしている余裕はないのです。世界全体が急速に知識社会化しているなかで、日本と日本人がこれからも活躍していくためには、みずからの知的水準をもっと上げていくしか、ほかに道はありません。そのためには知的訓練を真摯に積み重ねていかねばならないのですが、そのための最重要ツールのひとつとなるのが英語なのです。けれども、その英語とは「英会話」などといったものではありません。それは本当の本物の英語力であり、そしてその本物の英語力を身につけさせることこそが、英語教育の目標であるべきなのです。

この「本当の本物の英語力」をトレーニングする場をつくりたい。それが私の長年の夢でした。それが今回、ひとつのかたちとして実現したのです。本当に頑張らねば。

私が今回の「朝トレ英語塾」のような教室をやりたかったもうひとつの理由は、経済力の有無にかかわらず、やる気さえあれば誰でも英語がマスターできる場をつくりたかったからです。

私は大阪の下町の商人の家で生まれ育ちました。決して裕福な家ではありませんでしたし、学校も普通の公立学校に通っていました。学習塾に通ったことはありませんし、もちろん家庭教師などいませんでした。それでもそれなりの良い教育機会を得て、それなりの良い教育を受けることができました。

ところが、いまの日本社会をみてみますと、ある程度の経済力がなければ、良い教育が受けられないような仕組みになってしまっています。これは本当におかしなことです。もし私がいまの日本で育っていたら、おそらく十分な教育を受けることができず、英語の教師にもなっていないことでしょう。

こんなことで、よいはずがありません。地位や経済力に関係なく誰もが自分の能力を十分に引き出す教育を受けることができること、それこそが文明国の必要最低条件なのではないでしょうか。したがってそれができない今の日本は、とても文明国とは呼べないのです。

今回の「朝トレ英語塾」の受講料は月額10000円。月に20回以上の授業がありますので、1回あたりにすると500円足らずです。この額であれば、あまり大きな経済的な負担にはならないでしょう。やる気さえあれば、どんな立場の人間であっても通うことができ、そして英語をマスターすることができるはずです。そうした場を、私はつくりたいと思います。街中の一介の英語教師がこういうことをいうのはドンキホーテ的かもしれませんが、しかし私は本気でそう思っているのです。

10月21日の金曜日には、無料でのオープニングレッスンがおこなわれます。はじめるからには、続けなければなりません。1年、2年、3年、そして10年と。ここで英語をマスターした人々が世界中で活躍する日がくるのを夢みながら、さあ、スタートです。

2011年10月11日
成瀬由紀雄

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