「私はどうしても思い出せないんだ。 でも不思議だね。千尋のことは覚えていた。」

2011年12月18日

「千と千尋の神隠し」の白(はく)のセリフです。白は千尋が子どものころに落ちた琥珀川という川の神様です(彼はそのとき千尋を助けました)。本当の名は「饒速水小白主」(にぎはやみこはくぬし)といいます。しかし、琥珀川は開発のための埋め立てられて死んでしまったので(川も死にます)、湯婆婆のところにいるのです。白は、湯婆婆に名前(アイデンティティ)を奪われてしまい、自分で何者であるのかを、どうしても思い出せません。でも千尋にあって、千尋を(ふたたび)助けることで、自分を取り戻していくのです。

さて英語です。

I really can’t remember my name.
But it’s strange. I remember you.

it’s strange. I remember you.は、書き言葉ふうにすれば、it’s strange that I remember you.ですが、話し言葉だとthatをいうことはまずありませんね。

英語のitという代名詞の大きな特徴は、前に述べたことだけでなく、後に述べることも指し示せるところにあります。いっぽう日本語の「それ」は、前に述べたことしか指し示せません。

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