成瀬由紀夫コラム ことのは道中記

日本文化の世界性について

2011年10月23日

吉祥寺でスタートする「朝トレ英語塾」と「日英翻訳1日1題」のために、このところ、日本語の歌の英語バージョンをネットでかなり詳しく調べている。そこでわかったことは、以下のとおり。

――1960年代に「上を向いて歩こう」の英語バージョンであるSUKIYAKIがアメリカで大ヒット。その後、フランス語やドイツ語にも訳されて世界中で歌われた。しかしSUKIYAKIというタイトルが示すとおり、歌詞は英語(フランス語、ドイツ語)に完全に変えられ、その内容もまったく違うものにされてしまっていた。

――SUKIYAKIの大ヒットのあとは、それに匹敵する大ヒット作はなく、しばらくのあいだは日本の歌が世界中で歌われるということはなかった。

――1980年代になると日本のアニメが世界中で評価されるようになり、それに伴って日本の歌も世界で歌われるようになっていった。たとえば「ドラえもん」のテーマは、とくにアジアにおいて現地の言葉とともに日本語でも歌われていた。

――1990年代には、PUFFYがアメリカで大ヒット。その際には歌詞も日本語のままローマ字で歌われた。つまり日本人が英語を歌を英語のまま歌うように、アメリカ人が日本語の歌を日本語のまま歌うのが普通となった。さらにPUFFYの歌はアメリカだけでなくヨーロッパでも広く歌われている。そのほかアジア諸国では日本語の歌が日本語のまま歌われるのは当たり前となった。

日本という文化がどんどんと世界に浸透していっているのがよくわかった。ところが、そうした日本文化の躍進を日本人自体があまり感じていないのはどうしてだろうか。威張るとか過信するといったことではなく、日本人はみずからの文化の世界性をもっと自覚したほうがよいのではないかと思う。

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