成瀬由紀夫コラム ことのは道中記

経済は人間の感情を巻き込んだ複雑なシステムであり、その管理は科学でなくアートである

2012年5月25日

毎日新聞のコラム「水説:金融政策はアートだ=潮田道夫」(http://mainichi.jp/opinion/news/20120425ddm003070091000c.html)です。
これは鋭い論です。金融政策にご興味のある方にはぜひとも読んでいただきたい。お奨めです。

なかでも「政治家や一部学者に日銀法を改正し、人事権をテコに無理やり金融緩和をさせようという動きが強まっている。(略)国会の質は恐怖すべきレベルにまで劣化している。」の部分には注目してください。

国会中継をみていると、国会議員が日銀側に詰め寄る姿がよくみられるようになりました。「わしは政治家じゃから経済のこまかいことなどわからん!」と笑い飛ばせる太っ腹な国会議員はいなくなり、金融のことがわかっている「つもり」の小賢しい議員たちが増えました。これは本当にあぶない状況だと思います。

コラムには、白河のつぎのようなスピーチが載っています。

<ある人がある朝、なぜエスプレッソでなくラテを飲むことにしたかを理論モデルにできるなら、経済の自動安定化装置をデザインでき中央銀行は不要になる。が、経済は人間の感情を巻き込んだ複雑なシステムだ。経済の管理は科学でなくアート(芸術)であり続けるだろう-->

経済は人間の感情を巻き込んだ複雑なシステムであり、経済の管理は科学でなくアート(芸術)であり続ける――これがわかっているかどうかが、そのひとに本当の知恵があるかないかの分水嶺です。

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